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CASE16 千葉県/市原市(簡易版)

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関係機関と連携して KDB データを分析 実態に基づく確かな事業展開を目指す   市原市のここがすごい! ○ 厚生労働省の手引きに則り在宅医療・介護連携推進事業を計画的に展開 在宅医療・介護連携への本格的な取り組みは国の事業が始まってからだったものの、手引きに沿うことで無理なく着々と推進している   ○医療・介護レセプト分析を活用し自らの立ち位置を可視化 厚生労働統計協会の調査研究に協力し、その結果を活用して、地域の現状を正確なデータとして関係者間で共有   ○基幹病院の副院長が医師会長として地域医療を牽引 市原市医師会は、大学病院の副院長が会長を務める全国的にも希有な例で、市内の医療連携や仕組みづくりにおいて力を発揮している 図1◆医療・介護連携推進のための組織 図2◆再編後の組織編成 図3◆市原市の取り組みで実際に活用されたKDBデータ分析結果の一例:疾患別患者数(上:要介護度軽度、下:要介護度中重度) 写真1◆2018年7月、千葉市内で開かれた「在宅医療・介護連携に係るデータ分析結果 市町村報告会」で市原市の取り組みを発表する市原市保健福祉部長 写真2◆市町村報告会会場に設けられた相談コーナー POINT ! 調査研究委員会を組織しデータ活用手順書を作成 データ活用にあたっては、市原市、市原市医師会、千葉県、千葉大学、千葉県医師会、医療・介護関係の有識者メンバーによる調査研究委員会(9名)および作業部会(4名)を組織。集まったデータをもとにここでアウトカム指標、 PDCA のための手順などの検討・確認や各種集計が行われ、最終的には『在宅医療・介護連携を推進するためのデータ活用手順書』としてまとめられました。調査委員会委員長を務めた千葉大学医学部教授は、「在宅医療・介護連携の先進地域ではない市原市の取り組みだからこそ、全国の多くの市町村の参考になるはずです。手順書は、データ分析に不慣れな自治体でも適切に調査研究を進めることができ、その結果を施策につなげていけるようにキット化したものです。ぜひ活用していただきたい」と話しています。 地域DATA(市原市) 面積 :368.17k㎡ 人口 (2015年国勢調査):274,656

CASE16 千葉県/市原市(詳細版)

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関係機関と連携して KDB データを分析 実態に基づく確かな事業展開を目指す 市原市のここがすごい!   ○ 厚生労働省の手引きに則り在宅医療・介護連携推進事業を計画的に展開 在宅医療・介護連携への本格的な取り組みは国の事業が始まってからだったものの、手引きに沿うことで無理なく着々と推進している   ○医療・介護レセプト分析を活用し自らの立ち位置を可視化 厚生労働統計協会の調査研究に協力し、その結果を活用して、地域の現状を正確なデータとして関係者間で共有   ○基幹病院の副院長が医師会長として地域医療を牽引 市原市医師会は、大学病院の副院長が会長を務める全国的にも希有な例で、市内の医療連携や仕組みづくりにおいて力を発揮している ○ 厚生労働省の手引きに則り在宅医療・介護連携推進事業を計画的に展開 市町村合併を経て現在の市原市ができたのは 1967 年です。東京湾に面した京浜工業地帯から、房総半島中部の山間部まで含む同市の面積は約 370 ㎢で県内市町村中最大。政令指定都市である千葉市と並び、単独で1つの二次保健医療圏を形成しています。日常生活圏域は 18 圏域、地域包括支援センターは6つあります。 意見交換会、全体会議、3つの部会を段階的に組織 市原市が在宅医療・介護連携推進にかかわる事業に本格的に取り組み始めたのは 2015 年にスタートした在宅医療・介護連携推進事業がきっかけでした。それに先がけ 2014 年度には「医療と介護の連携に係る意見交換会」を実施し、続いて 2015 年に3師会はじめ医療・介護関連 15 団体で構成する「市原市医療・介護連携推進会議」を組織。さらに 2016 年には同会議の下に、同推進会議の委員の他に構成団体が推薦するメンバーからなる「多職種連携部会」「情報共有部会」「研修・啓発部会」の3つの部会を設置しました。これらは 2015 年3月に厚生労働省が公表した「在宅医療・介護連携推進事業の手引き」に則り段階的に進められてきました。 ア〜クを部会で分担し効率的に推進 3つの部会は、当初から 図1 のごとく8事業に沿って役割分担しています。なお、(イ)については全体に共通する事項として全体会議で検討・推進。(ク)については1市1医療圏という状況から(イ)に

CASE15 愛知県/一宮市(簡易版)

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自分たちのできていない点を受け入れ 改善に向けた取り組みを実直に積み重ねる   一宮市のここがすごい! ○丁寧に情報収集し、課題を抽出し、実現可能な取り組みを重ねている 現状把握を重視し、各種アンケート調査などにより情報収集し課題を抽出。その課題解決のためにいまできることを地道に行い、改善を重ねている ○医師会事務局が主体的に活動し行政機関まで動かす 医療介護連携の推進役となった医師会事務局は、地域資源を集めて地固めを進め、医師会から市への施策提言を実現。連携担当部門の明確化につながった ○医療・介護資源が豊富で、それぞれが工夫と努力を重ねている 一宮市はもともと医療・介護資源が豊富。それぞれが高い意識を持って創意工夫しており、団結することでさらなる力を発揮 写真1◆市の中心部に建つ一宮市役所 写真2◆一宮市医師会館。1階は一宮市休日・夜間急病診療所と一宮市中保健センター、2階には一宮市医師会、一宮市歯科医師会、一宮市薬剤師会の事務局が並ぶ 写真3◆一宮市医師会館エントランスから中庭を望む。中庭は市民の憩いの場でもある POINT !上半期の地道な活動がターニングポイントに 認識のずれから何かにつけ対立が生じてしまう状況を改善し、建設的な議論の場をつくりたいと考えた担当者は、事業の上半期( 2014 年1〜8月)が終わるまでに、在宅医療の実践者を 一人 ひとり訪ねて意見を聞いたり、それをもとに在宅医療担当理事と話し合って善後策を講じたりして改善を重ねていきました。「この間に無理矢理事業を進めるのではなく、多様な意見に耳を傾けたことで現状と課題が把握でき、その後の事業を適切に進めることにつながりました。上半期はまさにターニングポイントでした」と担当者は振り返ります。 図2◆「在宅医療・介護連携のための提言」の概要 写真4◆連携して事業を進める各機関・職能団体対表の皆さん 図3◆在宅医療連携拠点事業による介入の成果。青色は従来、赤色・緑色が介入後で、介入により連携の好循環が生まれていることがわかる 図1◆医師以外の多職種会議で内容をまとめ改訂を重ねている一宮市地域連携アセスメントシート(一宮市医師会ウェブサイトよりダウンロード可) h

CASE15 愛知県/一宮市(詳細版)

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自分たちのできていない点を受け入れ 改善に向けた取り組みを実直に積み重ねる 一宮市のここがすごい! ○丁寧に情報収集し、課題を抽出し、実現可能な取り組みを重ねている 現状把握を重視し、各種アンケート調査などにより情報収集し課題を抽出。その課題解決のためにいまできることを地道に行い、改善を重ねている   ○医師会事務局が主体的に活動し行政機関まで動かす 医療介護連携の推進役となった医師会事務局は、地域資源を集めて地固めを進め、医師会から市への施策提言を実現。連携担当部門の明確化につながった   ○医療・介護資源が豊富で、それぞれが工夫と努力を重ねている 一宮市はもともと医療・介護資源が豊富。それぞれが高い意識を持って創意工夫しており、団結することでさらなる力を発揮 ○ 丁寧に情報収集し、課題を抽出し、実現可能な取り組みを重ねている 愛知県北西部に位置する一宮市は、人口 38 万人を超える県内有数の都市です (写真1) 。同市の地域医療は、会員組織率 99 %を誇る一宮市医師会が強い使命感を持って担っています。会員の結束は固く、医療行政に関しては積極的に一宮市に提言を重ねています。その意味で、「行政任せではない医師会」を自称しています (写真2、3) 。 一方で、会員一人ひとりの自立もまた進んでいます。在宅医療に関していえば、従来から多くの医師が高い意識とスキルを持って個別に活動しています。在宅医の活動もまた医師会任せではないのです。訪問看護や訪問介護など在宅医療・ケアに取り組む各種事業所も同様で、それぞれが活発に活動しています。 写真1◆市の中心部に建つ一宮市役所 写真2◆一宮市医師会館。1階は一宮市休日・夜間急病診療所と一宮市中保健センター、2階には一宮市医師会、一宮市歯科医師会、一宮市薬剤師会の事務局が並ぶ 写真3◆一宮市医師会館エントランスから中庭を望む。中庭は市民の憩いの場でもある 全体としてのまとまりのなさ、在宅看取りの遅れなどを自覚 ただし、地域全体としてのまとまりは、近年までほとんどありませんでした。そんな中、医師会担当理事(以下、担当理事)をはじめ一部の在宅医から「個々バラバラでは将来の超高齢社会を支えられない」との声が少しずつあがるようになり、在

CASE14 東京都/豊島区(簡易版)

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在宅医療連携の歴史は 30 年以上 国、都の事業を引き継ぎながら連携体制を充実化   豊島区のここがすごい! ○昭和時代から続く三師会と行政を核とした連携 豊島区は行政も含めた多職種連携の進む地域として知られている。その歴史は在宅難病患者訪問診療事業に着手した 1988 (昭和 63 )年頃から続いている   ○モデル事業を引き継ぎ「豊島区在宅医療連携推進会議」を 2010 年にスタート 東京都から受託した在宅医療ネットワーク推進事業( 2008 〜 2009 年)を引き継ぎ、 2010 年に豊島区在宅医療連携推進会議をスタート   ○耳鼻科と歯科の協働で口腔・嚥下障害を支援 内科および耳鼻科医と歯科医の関係が良好で、専門家同士が協働して行う口腔・嚥下障害支援の仕組みを確立 写真1◆在宅医療連携推進会議の様子(2018年度第1回会議)。外部のオブザーバーや傍聴者が参加することもある 図1◆豊島区が推進する在宅医療連携 図2◆在宅医療連携推進会議のもとに組織されている5つの専門部会 写真2◆豊島区在宅医療相談窓口。電話相談が基本だが、ケースによっては面談や訪問にも応じている 写真3◆豊島区在宅医療相談窓口のスタッフは2名でスタートし2017年に3名に増員(常勤換算2.5名)。右端はMSWの良き相談相手の1人である医師会理事 写真4◆JR池袋駅から徒歩5分ほどの場所にある豊島区医師会館。在宅医療連携推進会議も同会館内の会議室で行われている POINT ! 年度末の交流会で「来年も頑張ろう!」 これまで紹介した会議や部会活動とは別に、豊島区を幹事とする在宅医療連携のための交流会が毎年、年度末の頃に行われています。参加者は、在宅医療・ケアに携わる専門職、在宅医療連携推進会議の各部会委員、在宅医療コーディネーター研修(その他の活動情報参照)に参加したケアマネジャーなど。講演やデモンストレーションと、その後の懇親会の二部構成で、1年間の振り返りと顔の見える関係の再確認、そして英気を養う機会にもなっています。「来年度も頑張ろう」と励まし合える重要な1日です。 地域DATA(豊島区) 面積 :13.01k㎡ 人口 (2015年国勢調査):29