CASE10 群馬県/高崎市(簡易版)
活発に活動する関係者・関係機関が
連携拠点や連携ツールでつながりつつある
高崎市のここがすごい!
○有志による地域緩和ケアネットワークが確実に広がっている
在宅緩和ケアを進める有志がつながり活発に活動。“顔・心・腕・脚まで見える”ネットワークづくりが進む
○ 関係者・関係機関それぞれが在宅医療・介護連携に前向きに取り組んでいる
高崎市、高崎市医師会はじめ訪問看護師、ケアマネジャーなど関係する職種や組織それぞれが在宅医療・介護連携を強く意識して活動している
写真1◆30年近くにわたり在宅ホスピスケアに取り組む高崎市内の診療所。治療を支える医療技術としての緩和ケアとは一線を画し、「人権をベースとした一人ひとりの物語に沿った終末期ケア」に取り組む
POINT!ネットワークの運営は現場スタッフ、代表は黒子
「高崎地域緩和ケアネットワーク」が活発な活動を継続できている大きな理由に、運営を現場スタッフに任せている、ということがあります。初代代表である医師は相談役に徹し、活動内容や市民講座などのイベント企画は地域の医療・介護スタッフに一任しています。任せてもらえることがやる気や面白さにつながり、次々にアイデアが出るようになりました。また、その雰囲気が魅力となり年々仲間が増え、現在は12職種が参加する大きな会になっています。個人の立場で参加している行政マンもいます。現在はケアマネジャーが二代目代表を務めています。
POINT!市役所と医師会が物理的にも心理的にも近距離
高崎市医師会が入っているのは、市の保健医療総合施設である「高崎市総合保健センター」です(写真2、3)。同センターは高崎市役所(写真4)から300mほどしか離れていないため頻繁な行き来が可能。地域包括支援担当部門である長寿社会課の職員は、「何かあれば気軽にセンターに赴き、医師会の方々に直接会って相談できるのでとても心強いです」と話します。
写真2◆高崎市医師会が入る高崎市総合福祉センター
写真3◆高崎市総合保健センターには、高崎市保健所、高崎市歯科医師会、高崎市薬剤師会、高崎市健診センターなども揃って入っている
写真4◆JR高崎駅から徒歩10分ほどの場所に立つ高崎市役所
写真5◆高崎市総合保健センター会議室に集まった関係者の皆さん
写真6◆医療・介護関係者に配布されている「高崎市医療・介護関係者のための情報共有に関するガイドライン」(A4判42ページ)。入退院時の情報提供シート、個人情報使用同意書など連携のための各種書類の様式集も収載
地域DATA(高崎市)
面積:459.16k㎡人口(2015年国勢調査):370,884人
高齢化率(2015年、65歳以上):26.50%
一般診療所数(2017年10月現在):299
病院数(2017年10月現在):27