CASE15 愛知県/一宮市(簡易版)


自分たちのできていない点を受け入れ
改善に向けた取り組みを実直に積み重ねる 

一宮市のここがすごい!

○丁寧に情報収集し、課題を抽出し、実現可能な取り組みを重ねている

現状把握を重視し、各種アンケート調査などにより情報収集し課題を抽出。その課題解決のためにいまできることを地道に行い、改善を重ねている

○医師会事務局が主体的に活動し行政機関まで動かす

医療介護連携の推進役となった医師会事務局は、地域資源を集めて地固めを進め、医師会から市への施策提言を実現。連携担当部門の明確化につながった

○医療・介護資源が豊富で、それぞれが工夫と努力を重ねている

一宮市はもともと医療・介護資源が豊富。それぞれが高い意識を持って創意工夫しており、団結することでさらなる力を発揮

写真1◆市の中心部に建つ一宮市役所

写真2◆一宮市医師会館。1階は一宮市休日・夜間急病診療所と一宮市中保健センター、2階には一宮市医師会、一宮市歯科医師会、一宮市薬剤師会の事務局が並ぶ

写真3◆一宮市医師会館エントランスから中庭を望む。中庭は市民の憩いの場でもある



POINT!上半期の地道な活動がターニングポイントに

認識のずれから何かにつけ対立が生じてしまう状況を改善し、建設的な議論の場をつくりたいと考えた担当者は、事業の上半期(2014年1〜8月)が終わるまでに、在宅医療の実践者を一人ひとり訪ねて意見を聞いたり、それをもとに在宅医療担当理事と話し合って善後策を講じたりして改善を重ねていきました。「この間に無理矢理事業を進めるのではなく、多様な意見に耳を傾けたことで現状と課題が把握でき、その後の事業を適切に進めることにつながりました。上半期はまさにターニングポイントでした」と担当者は振り返ります。


図2◆「在宅医療・介護連携のための提言」の概要

写真4◆連携して事業を進める各機関・職能団体対表の皆さん

図3◆在宅医療連携拠点事業による介入の成果。青色は従来、赤色・緑色が介入後で、介入により連携の好循環が生まれていることがわかる



図1◆医師以外の多職種会議で内容をまとめ改訂を重ねている一宮市地域連携アセスメントシート(一宮市医師会ウェブサイトよりダウンロード可)http://www.ichinomiya.aichi.med.or.jp/home_healthcare/support/



POINT!成功体験を重ねる

医師を交えない多職種グループで作成したアセスメントシートが広く地域に受け入れられたことは、貴重な成功体験となりました。これを機に、同様に多職種による会議体を組織し、課題解決にあたることが増えました。このように成功体験を重ねることは、事業を進めるうえでとても重要です。できることを積み重ねること、それが事業の継続につながるのです。

図4◆在宅医療、医療介護連携の課題および対応状況(一宮市医師会)

地域DATA(一宮市)

面積:113.82k㎡
人口(2015年国勢調査):380,868人
高齢化率(2015年、65歳以上):25.70% 一般診療所数(2017年10月現在):207
病院数(2017年10月現在):16

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